チェコはヨーロッパのほぼ中央に位置しています。ボヘミア盆地を中心に全体的になだらかな地形が広がり、最も高い山でも1600mほどです。西にラベ(エルベ)川、北にオーデル川の源流、南にドナウ川の上流があり、美しい湖と森がたいへん多い国です。

 

チェコの夏はとても良い季節です。晴れの日が多く、台風は存在しません。もちろん恵みの雨は時々降ります。7月・8月の晴れの日中は30℃ぐらいまで気温が上がります。照りつける太陽の光は眩しいので、サングラスは必需品です。しかし、木陰に入れば25℃ぐらいの涼しさです。これはおそらく空気が乾燥していることと関係があると思います。ポテトチップスやピーナッツを袋から出しておいても、2・3日は湿気ません。また、夏至の頃は、朝5時頃から夜10時頃まで明るいので、一日を有意義に使うことができます。このような自然環境ですから、公園の木陰に置いてあるベンチに座って、一日中のんびり読書を楽しむことができます。

冬の気温は、しばしば氷点下になり、まれに零下20℃以下に冷え込むこともあります。しかし、日本の北風のような強い風は吹かず、家の中は常に集中暖房を効かせているので、あまり厳しい寒さを感じません。日本でいえば北海道のような気候だと考えていただいてよろしいと思います。              チェコの首都プラハは、「百塔の街」「中世の宝石」などと呼ばれ、世界で最も美しい街の一つに数えられています。中世以来の街並みを残し、あらゆる様式の建築が見られる「建築博物館の街プラハ」。魔法の国に迷い込んだかのように無数に林立する塔、スメタナの『我が祖国』の中でも謳われているヴルタヴァ(モルダウ)川と橋が織りなすメランコリックな美しさ、古い石畳の道と迷路のような小路、開けた広場と見上げる教会……。

かつては神聖ローマ帝国の首都、現在はチェコ共和国の首都であるプラハは、チェコの政治・経済・文化の中心地で、政府の諸機関、大学、アカデミーのほか、多くの博物館、美術館、劇場、コンサートホールなどがあります。特にその文化は高く、チャペック、ハシェク、カフカ、リルケなどの文学者、スメタナ、ドヴォルジャークなどの音楽家、ミューシャ(ムハ)などの画家の名とも、プラハは結びついています。毎年5月12日から6月3日まで開催される国際的な音楽祭「プラハの春」は、世界一流のコンサート、バレエ、オペラなど盛りだくさんです。1989年のビロード革命後、社会主義体制が崩壊し、1993年にチェコスロバキア共和国から、チェコ共和国とスロバキア共和国に分離。両国とも2004年5月には念願のヨーロッパへの回帰、EU加盟を果たしました。プラハも中欧の中ではもっとも豊かな都市のひとつにランクされています。これは体制の変化に伴い、ヨーロッパ中心部にある立地、中欧の中では発達している高速道路網、国民の教育レベルの高さ、熟練された労働力などの利点を生かした誘致政策が成功し、欧州をはじめとする外国企業の投資、工場が進出した結果で、経済成長が著しい状況です。近年は日本をはじめとする東アジア諸国の企業の進出が顕著で、本校の児童生徒数もこの5年間で、毎年20名前後の増加を続けており、2004年の夏に、現在の地ジェピーに校舎を移転しました。